鉄道ミステリーは多分最も無知なジャンル…「月館の殺人」。

大分間が空いての下巻。しかし結構回想シーンが多かったのでついていくことはできました。
んんんん。割とあっさりとした謎解き。まあ私はミステリーはさっぱりなので謎解きが凄いのか凄くないのかは分からないのですが、「あいつが犯人じゃないか?」みたいな疑心暗鬼なところが佐々木倫子タッチで愉快に?描かれていたので、あんまり恐怖感を感じなかったし、登場人物たちも真剣に謎解きしようとしている人が空海以外はいないようでしたし、そんなに推理ものという印象を受けなかったです。あまりミステリーが得意じゃない身としてはかえって読みやすくて楽だったんだけど。
あと、マンガだと絵があるので、「あーこれはこの人以外ありえないなー」というのが分かっちゃうのですが、その辺はいかんともしがたいですよね。まあこのマンガではそれがその人だと分かったところでまだ謎が残っているのでそこまで致命的な感じは受けなかったのですが。でも文章で読んだ方が謎が謎めいていて良かったのかな?でも佐々木先生ならではの丁寧な絵で描かれた雪につつまれた幻夜に旅情をかきたてられるのはマンガの良いところですね。
それにしてもテツの人々、変人すぎない?ってリアルテツにお目にかかったこと無いのでわかんないんだけど、こんな人ほんとにいるのか?空海ちゃん、よく耐えたなあ。
そして巻末マンガの佐々木先生自画像に年齢を感じてちょっとブルーになりました。そうか、私が花とゆめ読んでた中学時代は既に売れっ子作家さんだったもんなあ。その頃は「若いのに老成したマンガ家さん」という印象を受けてたのに、なんか今のほうがちょっとテンション高いマンガになってるのが摩訶不思議。