ちょっと持ち直す気になりました、浅野いにお「世界の終わりと夜明け前」。

そういえばちょっと前に買ってたのでした。読んでたのでした。
おやすみプンプン」がね。2巻までで力尽きちゃったものでね。友達は「3巻読んだら持ち直せるかも」と言ってたけど持ち直す気力も無くなっちゃったものでね。でもいにおさんは好きなもんだからいにお分補給はしたいもんでね。この短編集は渡りに船でした。
お話はどれもいにお節全開ですね。昔がっつりど真ん中にいた所に引き戻される感覚。でも「日曜、午後、六時半。」とか、いにおワールドだわー、と読んでたら、あとがきでいにおさんが「嫌らしい下心みえみえ」とか超否定してて、気持ち良く読んでしまった自分にがっかり。そして「素晴らしい世界」完結編があったのがちょっと感動でしたが、この元ストーリーをちゃんと覚えてない自分にがっかり。主人公の真似して、ほらまたひとつつまらない大人になった、とか呟いたりもしてしまいます。
女の子主人公ものより男の子主人公ものの方が純粋に楽しめますね。「17」とか「アルファルファ」とか。男の子のもやもやがリアルな感じで。女の子ものはなんていうか、いにおさんドリーミン、というか、そんなかわいいばっかじゃないのよ、女子。と思ってしまいます。でも、というか、それ故に、というか、「超妄想少女A子の日常と憂鬱」は好きだ。だいたい女子脳内ってこんなんなんじゃない?たぶんね。
浅野さんのマンガ読んでると、絶望と希望とか、鬱と躁とか、振れ幅遠すぎて一周して近くなってしまうような感覚がします。自分でも何言ってんだかよくわかんないけど。プンプンは、躁のテンポで鬱を描いてるんですかね。2巻の終りで「地獄!」っつってましたが、絶望のどん底の希望をこの先見つけてくれるんかしら。だとしたら、ちょっと3巻も読んでみたい気もする。けど、違ったら、もう本当に持ち直せなくなってしまうなあ。過剰な期待はよろしくないと思いつつ、好きさ故になんか身構えるめんどくさい私。