新世界フォーミーですなあ花組芝居「かぶき座の怪人」。

友達の友達の友達が裏方をやっている、てのでお誘いもらって前知識0で行きました。
ネオかぶき、と銘打ってやってらっしゃる、と聞いてもネオかぶきのなんたるか自体よく知らず。
後で調べると「高尚になり、堅苦しく難解なイメージになってしまった『歌舞伎』を、 昔のように誰にも気軽に楽しめる最高の娯楽にと、『歌舞伎の復権』を目指す。 底知れない歌舞伎の知識を活用しながら、全く枠に囚われないユニークな発想と、 古今東西の音楽美術を取り込んで、独特の『加納ワールド』を展開。 俳優は男性のみ。パワーのある個性豊かな俳優が『女形』も演じる。」(HPより)てなことだそうです。これぐらい知っていくべきでしたね。最初「なんでおっさんが女装してんだ」と思ってしまった。
それはさておき、お話はかぶき座での人間模様と「欲望列車」(欲望という名の列車、ですよね)・「姥ヶ池」(鬼子母神?のお話)というかぶき座で上演中の2つの劇ががリンクして進んでいく、というもの。そんなに「オペラ座の怪人」とは関係なく、歌あり踊りあり大衆演劇風ある歌舞伎ありストレートプレイありで一粒で何度も美味しい系の作りでした。しかし欲を言うなら、派手なところはもっと派手派手でもよかったかも。まあ舞台規模を考えるとそんなに派手な仕掛けも出来ないし人数もそんなに多くないから、あれでも十分派手なんだろうけど、「ネオかぶき」っつわれたら新感染並みのものイメージしてしまうからなあ。そういうイメージじゃなく行った方が良いですね。踊りはかっこいいなあ、特に歌舞伎部分。
今回20周年記念興行ってことですが、さすがベテランの俳優さんはすごい。特に主演の八重子さん役の方、ほんとに大御所女優…若干美輪さん風でしたが、動きが美しい。うーん女力惨敗、私。男役の人もかっこいい。特に恋助さんだっけ、長髪サングラスの人。しかしそれらの方々と見比べるとちょいと若手さんが見劣りしてしまうなあとか。まあ入団お披露目って言ってたし仕方ないか。頑張れ若人!
こういう人に誘われないと行かなさそうなものに行くと面白いです。こういうお芝居もあるんだー、と。芝居の文法とか勉強したくなるなあ。新しい発見もあって。
しかしそれにしてもキスシーンが多い…役柄男女カップルであっても男の役者さん同士、なんですよね。ていうか役柄も男同士な人もキスしてたし。そっち系の新しい世界には興味はひかれてませんとも、ええ。